2014/06
お水取りの効果

ここ富山も梅雨入りを前にしてすでに猛暑が続いています。今年はどんな夏になるのでしょう。

先日、訪ねてきてくれた友人たちと 称名滝しょうみょうだき に行ってみました。雪に閉ざされていた道も4月28日に開通。我が家から車で25分の距離ですが、滝の周囲にはまだ雪が残り、滝壺も雪に覆われていました。

かつて氷河に削られた渓谷は『悪城の壁あくしろのかべ』と呼ばれ、鋭くV字型にえぐられています。その絶壁350mの高さからいくつもの滝が流れ落ちているさまは、なかなか幻想的で美しいものでした。

 

気力が落ちてくると私はいつも自然に触れるようにしています。小さな花のつぼみですら水晶のペンデュラムをかざしてみると勢いよく右回りします。

これは花から放出されているエネルギーを表しているのですが、小さなつぼみひとつでもこんなにたくさんのエネルギーを放出しているのですから、初夏の森がいかほどのものか想像がつくというものです。

ただ歩き回り、木に触れ、花の香りを楽しんで帰ってくるのですが、行きと帰りとでは明らかに気持ちが変化しています。おおらかでゆったりとして幸福感すら覚えます。

理屈を超えた何かが自然には潜んでいて私たちにたくさんのエネルギーを注いでくれているからでしょう。お水取りをきっかけに普段なら決してわざわざ行かないようなところにも出かけています。

 

お水取りというものを高野山のお坊様に教えていただいてからもう30年になります。自分で言うのもいささか面はゆいのですが、私はもともと素直なところがあり、ともかくやってみて良いと思えば続けるし、良くないと思えば止めればいい。他人に迷惑のかかることでもないし・・・などと思い、訳もわからずお水取りを始めたのでした。

意外なことに!明らかに効果がありました。それまで疲れ果てていたせいもあり、心細さとそれゆえの無理な強がりという矛盾した気持ちを生きていた私が、気が付いたら呼吸が整い、心が静かになっていたのです。不安感も消えていました。心が元気になると身体も元気になります。

それからは自然に創作活動にも専念できるようになりました。初めて書いたものがそれなりの評価を受け、芥川賞の候補にもなりました。お水取りのお蔭で候補になったのではなく、心身が元気になったお蔭で書くことができたからです。

 

現実に起きることはそれまでの行動のひとつの結果にすぎません。お水取りはタナボタ的幸運を引き寄せるものではなく、努力と精進がまずあって、それに結果がついてくるものだと自覚したのもそのころでした。

日々ひたむきに努力し、人にやさしく、正直に、謙虚に生きる、それができたら人は満点だと思います。

それを後押ししてくれるのが吉方位取りです。
先日のお水取りの日、初めて砺波市となみしにある高瀬神社にお参りに行きました。ここは日本最古の神社と言われ、大国主命おおくにぬしのみことが祀られています。気が整った静かないい神社でした。大国主命をお祀りしているのは出雲大社と同じ、ですからここも縁結びの神様でもあります。北陸は日本の古代の神々が多く棲むところです。

羽咋はくい気多大社けたたいしゃ、立山の雄山神社おやまじんじゃ白山比咩神社しらやまひめじんじゃ、砺波の高瀬神社、まだいろいろあります。

お水取りを口実に神様に会いに行く、富山暮らしがますます楽しくなっています。

2014/06/05 高瀬千図拝

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