2018/05/02
歩くのは万能薬

大山桜

平成30年4月某日
今日は優等生。二時間近く歩いた。

骨密度を昨日、測定してもらった。もらったというより、主治医がやろうと言い、レントゲンを撮った。結果、年齢と比べて、116%という結果が出た。祝!骨密度。

若い人に比べると82%。やはり年を取っている。当たり前だが。
 

歩くのは万能薬。

日を浴びてビタミンDが造られる。骨に適度に負荷がかかり、カルシウムが満ちてくる。カルシウム剤を飲むより、負荷がかかる方が大事と昔、聞いたことがある。
 

それで、今日も散歩に出た。お天気が良く、気温もさほど高くない。散歩日和。一時間の予定が二時間になった。どうして?

これは実は、欲にかられた結果です。

フキノトウも終わり、ようやくヨモギが伸び始め、ワラビにはまだ早いし、採取すべきものは今はないのです。トウの立ったフキノトウを横目で見ながら、ただ歩いた。

ところが、散歩の途中で見てしまった。タラの芽。あるではないか!と、手が伸びた。で、天ぷらにするにはこれだけでは材料が足りない、ということになって、まだなんとか食べられそうなフキノトウを摘み、キョロキョロしながら歩くうち、人間、楽な方を選ぶというサガを忘れていた。

標高の高いこの土地では、道はみんな傾斜している。上るか下るか、どちらかしかない。当然、私は道を下りながら、食べられそうな草を探す。森の中をうろうろしたが、結局、タラの芽一個、まだ食べられそうなフキノトウ五個、野生のアスパラガス二本、コンフリーの新芽、ウドの新芽などを採って帰ってきた。

行きはただ下っていった。欲にかられて、キョロキョロ、食べられそうなものを探して。

下った結果は、上らなければ家に帰れないという現実。結局、ヘトヘトになりながら、家になんとか辿り着いた時には二時間が経過していた。

よく歩いた!というより、欲に駆られる怖さの方が身に染みた。
 

2018/05/02 高瀬千図

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