平成30年4月某日
友だちのバースデー・パーティをやった。友はなんと今年19才になる青年。
庭でバーベキュー。新ジャガのフライ(つまりフライドポテト2キロ)を朝から揚げ、鶏の唐揚げ(1.5キロ)も作り、サラダ(ゆで卵6個、生ハム、トマト、パセリ)と、
ついでご飯も炊く。うどんがあるので、4合にする。
そこは、なんといっても20才をかしらに19才、16才と、男子食べ盛り、まさに満開。大人はご両親と私。食べる量はタカが知れている。
子供達のお父さんは子供たちに負けないくらい少年心の人。真っ先にロープの
私と彼らのママとは、コロナ・ビールを飲みながらしゃべる。
バーベキュー・コンロの火をおこすのは子供達の仕事。でも、やがてお父さんがその役を横取りした。「もう、いつものパパ・ワールドにはいってるわ」と子供達。
お父さんが肉の焼き方と焼きうどんまでやってくれた。
ちなみに焼きうどん少々を残して完食。食べ残しはカラスに上げる。
というのも、カラスのクロウが、バーベキューが始まってからずっとそばの木に止まってあからさまな態度で何かもらえる時を待っていたからだ。
三男が「じゃあ、僕のポテトを上げようか」と持って行くと、たちまち木から下りてきて食べる。あきれたのは、それから一時間以上、物欲しげに庭をうろうろしていたこと。
「カラスもなつくとかわいいわね」子供達のママが言う。
実はカラスはまことに利口でかわいい。リスは三歩、歩くとなんでも忘れてしまうが、カラスは翌日になっても覚えている。
で、今朝も朝の6時から庭でクロウが期待を胸に木の上で待機していた。そこがやはりカラスなのよ、と私は思う。
「毎日、バーベキューなんてしないの。あれは特別なの」と言ったら、クロウは心なし首をかしげた。「どういう意味? わかんない」という風情。で、一時間ちかく粘った後、あきらめて飛んで行った。
2018/04/29 高瀬千図