2018/12/08
政治のひずみ

鉢植え

この時期にはここ八ヶ岳はぐんぐん温度が下がり、氷点下になることが多いのですが、今年はまだ氷結もありません。森の空気はカラマツの香りを含んでしっとりとしています。

暖かいにこしたことはないのですが、それで喜んでばかりはいられないのが地球環境です。地球をひとつの生命帯として考えるガイア説はNASAに勤務していた大気学者ジェームス・ラブロックによって1960年に立てられた仮説ですが、それで言えば地球は地球なりに生きていくための選択をしていることになります。洪水を起こしたり、猛暑が起きたり、地球自身が全体のバランスを取るためにやっている、ということのようです。

地球が生まれたのは45億年くらい前だというのですが、その間の地球の変動はすさまじく生命体すら存在できない環境が長く続いたと言います。今はいつ、どうして、どこで命というものが生まれたのか、またいつその命の中から人が生まれ、意識を宿すようになったのか、研究が進められていますが、未だ謎のままです。

しかし、人間が自らの欲望のままに環境を破壊し、搾取し続けてきたことに間違いはないのですが、人間の欲望にはきりがなく、これで満足だ、という地点は永遠に来ないような気がします。より早く、より多く、より収益率を高める、といったことを追求するあまり、季節の移り変わりすら目に入らず、あげくに冬は客寄せのため枯れた公園をイルミネーションで飾りあげる、悪趣味にすら思えます。

効率重視からリニアは甲府から飯田まで南アルプスを貫くトンネルを掘っています。東京と名古屋を最速でつなぐためです。南アルプスの真ん中に巨大な穴を穿ったら、日本の地磁気のバランスはどうなるのか、ましてや移動するのにそこまで急ぐ必要があるのか、疑問は残りますが、要は最新科学技術の輸出が目的なのでしょう。国も大手建設会社も国際的に有利な立場になりたい、それだけです。

それより私は国内で早く性差別、人種差別をなくして平等な労働環境を造ってほしいと思います。女性が働くことにいまだに偏見があり、さまざまな職場でとくに子供を持つ女性は有利な職を手放さざるを得ない職場環境が続いています。母子家庭は貧困と孤立を余儀なくされ、子供達の健康すら維持できなくなっている家庭も少なくありません。国の政策によって、究極的には弱者にならざるを得ないのは子供達です。そこに政治のひずみが露骨に現れています。

世界一福祉の行き届いた幸せな国とされるフィンランドでは閣僚は女性と男性それぞれ50%ずつと決められています。ヘルシンキの友人の話によると、「意識が変わるのを待っていたら、永遠に女性は置き去りにされる。だから、法律を先に決めたのよ」ということでした。この国もフィンランドにならってはいかがかと思いつつ、優れた人材もまた育っていなくてはなりません。まずは女性がしっかりすること、そしてセクハラをなくすことから始めるしかないのですが・・・。

2018年12月7日 高瀬千図拝

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