2018/05/15
大人が見るに堪える映画

ムスカリ

平成30年5月某日
仕事が一段落した。久しぶりにビデオを借りに茅野まで出かけた。『スター・ウォーズ エピソードⅧ』と『女神の見えざる手』と後二本借りてきた。ソファにクッションを重ねて寝転んで見る。空が青く、若葉が風に揺れている。

こんなに幸せでいいのか、と思う。ちょっと居心地が悪い。

楽で幸せな感じがするといつも訳の分からない罪悪感に襲われる。休んではいけない、楽をするのは良くない、そんな価値観に洗脳されている気がする。そう思うとあえて反抗しようとする。幸せで、楽で、楽しくて何が悪い、と思う。

そんなことをわざわざ自らに言わなくてはならないのは、やはり社会的に洗脳されているからだ。
 

と思いつつ、『スター・ウォーズ エピソードⅧ』を観た。ひどかった。1977年公開の旧三部作はとても気に入っていた。『帝国の逆襲』には父と息子の永遠のテーマが描かれていた。ダース・ベイダーという悪の権化がルーク・スカイウォーカーを悪へと誘う。しかし、その悪の権化が自分の父だったと知って、死の方を選ぶ。タワーから落ちていくルーク・スカイウォーカー、今も忘れない。三部作ともにエンターテイメントとしては良くできていた。

しかし、今や、このひどさは何だ、と思う。子供だましのCGの連続、戦争、戦い、侵略、爆破、ただもうチープな宇宙戦争映画としか思えなかった。早送りして、ついに消した。もう少し大人が見るに堪える内容にして欲しい。ゲームじゃないのだから。
 

その点、『女神の見えざる手』はとても面白かった。

やり手の女性ロビイストの話で、アメリカの銃規制強化法案を可決させるために手段を選ばず行動するというもの。敵の裏をかく、先手を打つ、マスコミの操作による個人的なバッシングにも耐え抜く。どう見ても主人公はスーパー・ウーマン。

最後は勝つのだが、見ていて痛々しくもあった。でも、彼女がとても好き。
 

2018/05/15 高瀬千図

 

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