暑中お見舞い申し上げます
これは我が家から車で20分ほどのところにある尾白川、南アルプスの湧水が蕩々と流れています。酷暑の夏、目だけでも涼しくなっていただきたいと掲載しました。飲むことも泳ぐこともできる清流です。
ここは真夏でも涼やかなそよ風が吹き、いつも日陰に入れば肌寒いほどでしたが、今年は例外のようです。エアコンも扇風機もいらない生活でしたが、今年はさすがに扇風機が欲しくなりました。
今年が特別かと言えば、そうとも言い切れません。
地球はこれまで幾度も異変を繰り返してきました。つねに予想外の自然災害に見舞われてきたのも歴史的事実です。
地質学的に地球の歴史を調べている研究者によれば、地中海が干上がって塩の砂漠ができたのが22万年前、9万年ごとにジブラルタル海峡が塞がったり、崩壊したりを繰り返し、イタリアの各地に塩の洞窟が形成されて、美しいマーブル模様になったとのこと。
海が陸になったり、陸が海になったり、地層の変動も度々起きています。ガイア的な視点で見れば、地球もまたひとつの生命体で、変化し続けているということなのですが、ここ数年の気候は極端で、世界のあちこちで予想外の豪雨や熱波に見舞われているようです。
被災地の方々の避難所での生活がどれほどストレスに満ちたものか、かつて長崎豪雨を経験した私には想像することができます。体育館にはエアコンもなく、プライバシーもなく、水も食料も思うに任せない日々が続きます。避難所生活が長くなると、とても大変なのがトイレやお風呂です。家を失った被災地の方々の心身の疲労はすでに限界を超えていることを思うと、まことにつらいものがあります。
日本は自然災害の多い国、もう少しそのための準備を国をあげてやっておかなくては、災害に見舞われるたびに避難所の問題が起きてきます。身体だけでなく心の疲労からも人的被害は増えていきます。
そこで、移動式の仮設住宅を提案した方がありました。ちょうどトレーラー・ハウスを想像していただければいいのですが、常にそれを要衝に待機させ、災害が発生したら、即、被災地に届けるという案でした。つまり移動式の住まいです。実際にトレーラー・ハウスに入ってみると、予想よりはるかに広くて便利にできており、住宅並みの設備を備えていますから、わざわざ家を建てるより早く住まいを提供できることになります。それから住宅の建設と提供とを考えればいいのでは、と思います。
東京に賭博場を建設する費用があるのなら、災害対策の方が優先されてしかるべきだと思うのですが、私の考えは幼稚すぎるでしょうか。
2018/08/06 高瀬千図拝